平成27年9月17日(木)Geo World VIPにて三条エコノミークラブ公開例会を開催いたしました。
有限会社クロフネカンパニー代表取締役社長 中村文昭氏をお招きし、「心の伝承~古き良き日本の心~」をテーマにご講演いただきました。
中村講師の講演に先立ち、高橋会長は「最近の殺伐としたニュースを聞くと、物が豊かになった半面、心のゆとりが無くなってきた様に感じます。またコミュニケーション不足も一因に考えられます。人とのつながりや信頼関係、思いやりの心、感謝、謙虚な心、礼儀など当たり前で大切なことが昔に比べると薄れつつあります。本日は中村様よりご自身の経験談、体験談を伺うことで、人と人とのつながりの大切さ、日本人として大切な心のあり方を気付くきっかけになっていただければと思っております。」と挨拶されました。
中村講師は始めに「日本は自殺者数が年間3万人と非常に多い。世の中が便利になりすぎて家族の中でも気遣いすることが少なくなり、人と関わることが無くなった。世の中が世界一便利で世界一豊かな国であるゆえに国民の心が世界で一番最初に崩壊するかもしれない。それを防ぐには人はもっともっと係わり合いを持つべきだ。」
続いて教育勅語を挙げ「父母を大切にしなさい、兄弟友達は自分自身のように信頼しなさいという日本人として当たり前のような考えを戦争に負けたことにより廃棄され、日本人を骨抜きにするアメリカの政策は成功した。戦後70年が経ち、欧米寄りの考え方が普及して日本は欧米にとって扱いやすい国になってしまった。」と教えていただきました。
「自分が下ばかり向いて生きていたとき、偶然出会った師匠に考え方を大きく変えられた。お金の出口が人を喜ばせる方に向いている大人は輝いていると教えられ、仕事の最終目的は人を喜ばせることであることを徹底的に叩き込まれた。それが日本人の継承するべき心ではなかろうかと感じる。経営する飲食店に訪れる人を喜ばせながら送る毎日が本当に幸せだった。」
「師匠からお金の使い道は人と出会うために使えと教えられた。例えば新幹線はグリーン車の予約されている席の隣の席に乗る。グリーン車に乗る人は何かしら努力をした人か才能のある人であり、隣に座った人と話をすることで人生は花開く。1度目会うことはあっても2度目会うことは余程の理由がない限り難しい。それは客商売も一緒で1を2にすることが喜ばせることの1番の難しさである。出会いが将来を楽しくする方法であり、出会いが全てである。」とお話しされました。
中村講師が29歳の時にお店に偶然訪れた客から講演依頼を頼まれ、師匠から「頼まれ事は試され事」という言葉を思い出し、思い切って依頼を受けたところ大いに好評で人伝いに広まり35歳の時には全国312ヵ所で講演を行うようになったとご自身の経験をお話されました。
中村講師は「飲食店オーナーになりたいとか講演家になりたいという目標を持ったことはなかったが飲食店オーナー、講演家をさせてもらっている。人から任された仕事を期待された以上に一生懸命やればそのうち役割が与えられるようになる。日本人は天命追求型が合うと思う。人を喜ばせることが自分の未来を変える、自身の可能性を人から気付かせてもらえる天命追求型の日本人らしい生き方が若者に伝えたい生き方の一つである。」とお話しされ講演を締められました。
ご講演の後に中村講師から「頼まれ事は試され事」という講師自身の人生を変えた言葉を書いた色紙をいただきました。
終わりに猪熊公開例会委員長から「子供にまつわるニュースを見てこのままで本当にいいのかと思います。思いやりのある言葉を掛けていただき人と人とのつながりを意識して、本日参加してくださった皆様がつながっていただければ暖かい素晴らしい地域になると信じております。」と挨拶され、公開例会を終了しました。
ご後援下さいました三条市、三条商工会議所様、三条信用金庫様、公益財団法人内田エネルギー科学振興財団様、そして総勢642名ものご出席下さいました皆様に厚く御礼申し上げます。
広報委員長 田辺敬輔