2020年11月19日(木)三条商工会議所1階チェンバーズホールにて、新潟国際情報大学 国際学部 教授 越智 敏夫氏をお招きして「落ち着け経営者」というテーマで11月本例会を開催致しました。
はじめに、猪熊会長より「だれしも何度も壁にぶつかると、それ以上の行動を取ることが難しくなる、それは何度やっても出来ないという思い込みからくるものであるが、「出来る」という見本を見せてあげることで、その思い込みの壁を超える事が出来るようになる。皆さん自身がその見本を従業員や後輩に見せていって欲しい。今年の会長方針でも掲げていますが、自身の可能性を信じ、進取果敢に活動していく、その為にも例会という勉強会を重ねて、知識と経験を蓄えていって欲しい」と挨拶がありました。
続いて講師プロフィールの紹介に移りました。
越智講師は1961年愛媛県生まれ。立教大学法学部卒業。慶應義塾大学大学院・法学研究科・政治学専攻博士課程取得。立教大学法学部助手、シカゴ大学研究員、ニューヨーク大学研究員などを経て、現在、新潟国際情報大学国際学部教授を務めております。主な研究分野は、現代政治理論、アメリカ政治論で、新潟国際情報大学では政治学、市民社会論、アメリカ史概説の講義を行っております。また、BSNラジオ・四畳半スタジオ「オチ付け!ニッポンリターンズ」のコーナーでは視聴者からの政治に関する質問に対して丁寧な解説をされております。
続いてご講演が始まり、「政治の話は答えが分からない物が非常に多い。一人一人で判断が異なると思うし、どの立場が正しく、どの立場が間違いという事もない。もちろん自分自身の考えを押し付けるつもりもありません。」とお話しされていました。
講演の中では、数多くの実例を用いながら、政治という物をご説明頂き、冒頭には政治における問題点を【中立】という考え方や、【多数決】という考え方の問題点を用いて非常に分かりやすくご説明頂きました。特に、政治における【責任】に関してご説明頂いた際に、「政治が良いか悪いかを判断する事は非常に難しい。政治がやった事は、【責任】が取れない事がほとんど。結果として、決定した事が上手くいかなかった時、決定した人、賛成、推進した人の【責任】を問う人がいる。しかし、反対した人達、少数派の人達には【止められなかった責任】というものは無いのか。有権者はそういった判断材料をたくさん自分で考えていって、また次の判断を行っていく事が政治を考えるという事ではないか。」とお話されていた事が、自分にとって非常に印象的でした。
講演後に越智講師より、「仕組みが出来たからOKでは絶対にない。」という意味を込めた【Democracy でも暗し】と書かれた色紙を受贈致しました。
最後に今回の例会を企画、運営した石川リーダーより挨拶があり、11月本例会は閉会しました。
今回のご講演の中で越智講師の仰っていた「例えば自分の大事な人が悪い事をした時、大事だから怒れない。これは責任放棄みたいなもの。だからこそ、気持ちの問題と結果の問題は分けなければいけない。」という言葉は自分自身、自社内においても同じことが言えるなと考えさせられました。
部下がミスをした時など、その難しさや苦労が分かっている為に、つい甘く接してしまい、結果として問題そのものが解決できていないまま進んでしまう、という事が私自身ありました。今回の例会で学んだ【責任】という言葉を、自分自身で改めて考え、実践していきたいと思います。
広報委員会 野崎 資吏